IT業界を笑って学べる
身も蓋もないタイトルですが、IT業界の逸話を面白おかしく教えてくれます。
プログラマの方は当然ですが、業界研究?としてプログラマになりたい人にもオススメです。
真面目な話から信じがたいエピソードまで、私は読みながら「あるある」と「ねーよ」を何度も浴びせました。
正気を疑う話もある
著者のLepton氏はかつて「闘わないプログラマ」という人気サイトを運営していた方です。
本書にはプログラマという職種について、Lepton氏の洞察や経験がユーモラスに書かれています。
いちいち笑える内容ですが、新人プログラマが知っておくと役に立つ事が多数あります。
プログラマなら思わず共感する話や、正気を疑うような話まで色々あり、この業界の広さを再認識させられました。
せめて、人間らしく
IT業界といっても結局は人間の集まりです。
どんな業界でも、意味がよく分からん不可解な面は必ず存在します。
例えば本書では理解しがたい新人・上司との遭遇が色々語られ、論理を逸脱した会話が繰り広げられます。
私もLepton氏ほどではありませんが、ヤバイ人に振り回された経験があります。
今だから笑い話にできますが、トチ狂った仕様書を書く人とか…
ただ仕事の場合、こういった話は避けられません(できる限り避けるけど)。
だから本書であらかじめパターンを知っておく、というのは大事です。
「おまじない」のパワー
また人間関係以外にも、謎めいた風習は多数あります。
私が今までで一番ビビったのは、おまじない です。
- ソースに何故か意味不明な行がある、書いた人に聞いてみたら「おまじないです」
- サーバにお札を貼るとトラブルが少なくなる
- 障害の発生する日は仏滅が多い
そんな話を見聞きして、まだ耐性の無い頃は背筋が凍ったものです。
で、本書にも似たようなエピソードが書いてあって、少し安心?しました。
プログラマの魔境案内
こんな風に、本書には良いのか悪いのか分からないような裏話が満載です。
もちろん真面目なトピックもあり、プログラマの心構えやコンピュータに関する豆知識も豊富なので、読み応えは十分あります。
最初に述べた通り、プログラマの方はもちろん、プログラマになりたい人にも読んで貰いたい一冊です。
個人的には、研修のテキストに使って欲しいですね。
凄いことになりそうだけど。