ソフトウェア職人気質

個人を軽視しないソフトウェア開発

開発者は簡単に代替可能なモノ
そう見なす傾向の強い「従来のソフトウェア工学」に疑問を呈した一冊です。

開発者は生きた人間であり、その事実を無視してプロジェクトの成功はあり得ない。
そんな当たり前の事が軽視されている現状に、著者は警鐘を鳴らしています。

私も過去にそういった光景を幾度と目にしたので、大変共感できました。

優秀な開発者は良い仕事をする、この至極当然な理を忘れている組織がなんと多い事か。
そういった問題に対し、著者は職人気質の重要性を主張しています。

ソフトウェア工学と個人を結ぶ

組織の中で職人を育成し、技芸を継承していく。
このサイクルを繰り返す事で、個人を大切にする文化と高い成果・品質を実現する。

本書ではそのためのヒントが多く提示されています。
技術書というより組織論・思想書に近いかもしれません。

全てに賛同できるわけではありませんが、ソフトウェア開発における理想と現実の落差を埋めるヒントになる一冊です。

開発者だけでなく経営者や管理職にも読んで欲しい良書です。

ソフトウェア職人気質

8.9

分かりやすさ

8.0/10

情報量

9.0/10

コストパフォーマンス

9.0/10

普遍性

9.5/10

Points

  • ソフトウェア工学と現場のギャップが分かる
  • よくある問題点や失敗への鋭い分析
  • 生き方を考え直すヒントにもなる

Notes

  • 終始真面目な内容で、ユーモアは少ないです

Kuniaki Ebata 登録者

大学中退(文系)の専門卒 日本で唯一のプログラミング書籍評論家 プログラマーで現役のスキー国体選手です 頭と体を動かすのが大好きなフレンズなんだね 専門学校で先生もやってます プログラミングは21歳から 貴族じゃない独身 持病:重度うつ病(薬とサポートのおかげで何とか生きてます) 教え子をゲーム業界へどんどん送り込み、世界を面白くする野望を実現中 プログラミングが上達するメルマガやってます ここを見たゲーム業界の卒業生へ 新作が出たら、連絡するか現物を送ってくれると嬉しいです ただし18禁・CERO-Dの場合は、厳重に梱包の上、品名をパソコン部品にて送る事(だいじ) このページが参考になった方へ ぜひSNSやブログでシェアして欲しいです お願いします(少し上にボタンあります) 最近Google先生が中身の無い「いかがでしたか?」サイトを優遇するので困っています助けて下さい(>_<) シェアしてくださった方には 小冊子 プログラミング書籍が10倍わかる読み方(pdf) を差し上げます こちらからご報告頂くか、こっそりDMを送って下さい