たぶん書いた人は天才
300に満たないページ数で、コンピュータの超基本から人工知能や並列コンピュータにまで言及した驚くべき一冊。
かつて私は本書を図書館で借りましたが、読んでるうちに欲しくなり返す前に購入しました。
コンピューターの本質を見た
前半は論理回路・状態遷移・チューリングマシンといった基礎を分かりやすく解説しています。
特に、コンピュータを作るには電子工学が絶対必要というわけではなく
「棒や糸でも作れる」という説明は、明快に本質を射抜いて大変楽しめました。
ちなみに著者ダニエル・ヒリス氏は、実際に棒と糸のコンピューターを完成させてます!(写真あり)
複雑そうに見えるコンピューターですが、その原理は驚くほどシンプルだと教えられ、当時脳に電流が走りました。
わかりやすい人工知能
後半も難解になりがちな並列コンピュータ・人工知能といった話題を、イメージしやすい例えを交えながら簡潔にまとめています。
著者および訳者の巧さには心底脱帽です。
最近世間は
「ただのデータ処理でも、客寄せの為に人工知能って呼んでおこう」
というケースが多く見受けられます(本当にね…)。
そんなバズワードに惑わされないよう、ちゃんと本書で今日の機械学習に先立つ人工知能の歴史を知って欲しいと思います。
これからコンピュータについて学びたい!
という人に迷わずオススメできる一冊です。