アルゴリズムは こうやって創造する
アルゴリズムやデータ構造をただ紹介するだけではありません。
図を用いた設計と検討を通して、論理的思考の根本に迫ります。
まさにプログラミングの王道・アルゴリズムの本質を知るのに最適な良書です。
頭の中を覗いてみよう
本書には、問題に対する著者の思考過程がつぶさに書いてあります。
これを読むことで、アルゴリズムを検討する為の考え方が具体的に分かりました。
だから
論理的思考とは何か?
を知るには大変良い内容になっています。
言うまでもなく、プログラミングには論理的思考が必須です。
まずは本書で著者の頭の中とシンクロしてみて、その過程を追体験してみると良いでしょう。
気分は名探偵
本書はどの項目も読み応えがありますが、私は特にコラム7「封筒の裏で…」が印象に残っています。
ミシシッピ川には1日にどれくらいの水が流れているか?
のような一見突拍子も無い問題を、論理だけで巧みに推理します。
これぞまさしく論理的思考の見本のような内容でした。
また各コラムの最後には、興味深くユニークな問題が収録されています。
多くは一筋縄では行きませんが、巻末にヒントと解答も掲載しているので、名探偵のつもりでじっくり取り組むのがお薦めです。
王道を行け
本書では論理的思考を通じて、アルゴリズムの本質が学べます。
だから、中級者がステップアップするのに最適な一冊だと断言できます。
またこれは個人的な意見ですが、こういった思考過程を何度も経験すると、創造力や閃きも鍛えられると思います。
ちなみに原書のタイトルは「Programming Pearls」と言います。
邦題「珠玉のプログラミング」はセンスが光る名訳ですね。